2021-01-01から1ヶ月間の記事一覧

終わらないクリスマス

ここ最近は、小説を読むのも映画を観るのも、 多大なエネルギーを消費する。 もともと大好きなことなのだけど、 以前にもまして受け取り過ぎてしまうからだろうか、 疲労感を覚えてしまうようになった。 しかし何故だろう、手元にないとやはり落ち着かないと…

よるのおと

今日は夜の音が聞こえる。 月が例の如く光っている。 夜の音は、 サティのように純粋な寂寥も、 ドビュッシーのように綺麗な夢も見せてくれるわけでもなく、 夜のどこへ逃げても私を完全な孤独へは導いてくれない。 どおぅ、どおぅ、 決して近くで鳴っている…

いつか街から豆腐屋が消えた

私は、日常生活において、 感情を大事にしすぎてしまう傾向にあるように思う。 もちろん私だって、という人も少なくはないと思う。 だけど、私は一つの悩みとして抱えてしまうくらいに 感情を大事にしすぎる。 そんな、私の宝物とも言える感情の中でも、 本…

ひとおもいに

つきがうるさい でんきをけすと かーてんからつきのひかりがすける そんなにじぶんがすきなのか うっとうしい そこまでしてすがりたいか そんなにうるさくひかったって おまえはひとりだよ そんなにはっきりてらされたら きれいがすぎるばかりに みじめなだ…

盆の恩着せがまし

昨日は少し気が立っていたように思う。 自分のご機嫌を取るというのはいかに厄介な仕事なことか。 雪だ雪だ、とはしゃいでいたのにもかかわらず、 少し気に触るようなことがあれば昨日のようなことをすぐに書いてしまう。 本当は雪にまつわることを書きたか…

ヒーローには向いていない

私は電車が嫌いだ。一人で乗ることが嫌いだ。 混んでいる電車はもちろん嫌いだが、 そこそこ空いている電車が一番嫌いだ。 それこそ、空席がマダラに点在しているような電車や、 二、三ほどの半端な空席が残っている電車だ。 一つの理由は、座っている人の隣…

おもんな

起きなきゃ。 起きる、と言うのは頭をはっきりさせるために、 布団をはいでベッドから脱出すること。 花瓶が背中を押してくれるもんだと思ってた。 花瓶の水を変えなければ。大義名分。 しかし、こんなにベッドの近くにあるのに。 近くに、花瓶が、あるのに…

サシでこいよ!!

私は逃げている。 複数の追手から逃げている。 今はトンネルの中。 だが何故か、トンネルを抜けた途端、追っては消え失せて、私も追手を忘れる。 いつも思うことがある。 くるならサシで来いよ! そしたら私もちゃんとファイトポーズを取れるのに。 だが奴ら…

雲ひとつない晴天、よりも広いトイレの天井

口に出して言葉にしたら、疎まれる。 それが疎ましい。 だから文章にしてここに残した。 それを見て見てーってやっているんだから、 結局のところ同じなんだった。 だから私は、 「体調が悪ーい」「気分が悪ーい」 声に出した。 痛いの痛いの、飛んでいけ。 …

ジャージの裾が擦り切れている

午前中に起きた。 先日、芥川賞と直木賞の受賞作が発表された。 その前日に、芥川賞を受賞した、 宇佐見りんさん著『推し、燃ゆ』を偶然書店にて手に入れていた。 午前中かけて、一気に読み上げた。 ものの見事に受け取ってしまった。 まんまと打ちのめされ…

そんなことより誰か、私のコーヒーを飲む時の肘から持ちあげてしまう癖を治してくれ

マスクの隙間から漏れる息が 睫毛を揺らしてくすぐったい。 目がくしゃみをしそうだ。 困ったことに、目からくしゃみをする方法を 私は知らない。 あの馴染み深い消化不良に苦しむ。 昼の月も全く厭なものだ。 どいつもこいつも、綺麗だの抒情的だの 囃し立…

110円の温もり

昨日の自分に託された、クソみたいな朝が始まった。 親父からの電話だ。夢の中で浮気していた父だ。 普通に真面目な父親だ。 看護師の管理職をやっている父親は、 (なんかこの間聞いた時は今訪問看護で忙しいとか聞いたけどよく知らない。) 私の目覚ましが…

朝の12時

あの歳で、 親父が浮気している夢を見た。 朝、親父の電話で目が覚めた。 無視した。 かけなおした。

お願いします。敬体、常体混じっているけど、本当に色んな人に読んで欲しい。

ごめんなさい。 真面目な話をします。 愛なんて大層なものは望みません。 無様なことは重々承知した上で、 心配や同情のようなものが欲しいのです。 私は、先月末、仕事をやめました。 もともと蓄積されていた心の膿のような澱がいよいよ爆発し、 逃げるよう…

クレ

どうやら、生きなければならないらしい。 強迫観念に襲われる。 半ば強制的に意識させられる状況下に置かれると、 殊更大義に思てくることが不思議。 どうやら、金が必要らしい。 私は金を産む術を持たない。 喉が痛い。 水を飲むのには金がかかるらしい。 …

一月の蠅

処方された薬が切れた。 そんな夜に友達が電話をかけてきた。 もちろんこの時間にかかってくる電話に要件などあるはずはなく、 だらだらと、一時間程度の会話を済ませ、 「ねむい、おやすみ」 と、彼女は電話を切った。 人とのコミュニケーションは、場合に…

落伍者の朝は今日も遅い。

役所に行かなきゃならなかった。 起きたのは朝の15時。 役所に電話をかけた。 必要書類が足りなくて無駄足になることを先に気づいた。 役所は諦めた。きっと行くのは数週間後だろう。 誰か引きずって連れていってくれないかな。 昨日の夜は、寂しくて、 怖い…

約束が欲しい。 それがあれば生きていける。 誰か、私と約束をしてください。 生きたいです。

鏡よ鏡

私は、愛の人間だ。 私の長所は人を信じる力が強いことだ。 何者かになりたくて、なれなかった私は、 せめて、と、人を愛し、信じることから始めた。 そうして自分を愛していた。 与うべき対象に無償の愛を無限に齎せる人間だ。 信じる力が強い人間にしかな…

偶には

今日は何もしなかった。 寝巻きからジャージに着替え、 ずっと寝転んでいた。 なんとなく足を動かしたくて、 件の近所の喫茶店に出てきた。 閉店一時間前。 ジャージを着て出かけるのなんて何年ぶりだろう。 普段の自分なら変なプライドが邪魔をして絶対にそ…

春の朝を

この時間は、やはり気持ちが溢れてしまう。 こうして、半分落ち掛けている意識の中、 白い画面と向き合っているのだが、 私の不信はどこに起因しているのか、 誰かに裏切られた積み重ねか、 人の期待に対して自分が裏切ってしまった積み重ねか、 どちらの結…

雨のサティ

激しい雷雨の中 暗い部屋で ジムノペディの一番を流し、 煙を炊いて 静かに ねむりたい。

ひとつない

雲ひとつない晴天。 ならぬ、 空ひとつない曇天。 何ひとつうまいこと言えてないけど、まさにそんな天気だ。 でも、なぜか雲が少し青みがかっているもんだから、 まるで晴れているように錯覚してしまう。 最近は、今日の天気がどちらなのか、 普通がどちらな…

マッチあげます

今日も今日とて上野。 私と言えば上野、上野といえば私。に、なりたい。 上野のいつもの広小路口に向かう道にはエスカレーターがある。 そのエスカレーターは途中で水平になる。 子供の頃はそこで「休憩ポイント」だとかいってはしゃいでいたな。 上りのエス…

マッチあげます

今日も今日とて上野。 私と言えば上野、上野といえば私。に、なりたい。 上野のいつもの広小路口に向かう道にはエスカレーターがある。 そのエスカレーターは途中で水平になる。 子供の頃はそこで「休憩ポイント」だとかいってはしゃいでいたな。 上りのエス…

誰かの可惜夜

私は、木曜日が嫌いだ。 木曜日が好きな人には申し訳ない。 でも、誰かが木曜日を好きでいやがるお陰で、 私は木曜日が嫌いなのだ。 日付変更線が今日と明日を区切るのは、 私にとっては時間ではなくて、 私が眠りにつくかどうかに決まっている。 深夜1時半…

いつもの喫茶店に来ている。 私は家にいると何も出来ない。 だけどここにくれば集中して作業ができるとも限らないもので。 今日は頭の容量のほとんどを、 鋭利で質量を持った無機物が占有している。 そんな時仕事帰りの友達が用もないのに電話を掛けてきた。…

元気になってね。

私は、東京が好きだ。 東京に憧れている、と言った方が正しいかもしれない。 今の私には持て余してしまうもので、 実際東京に降り立つと何をしていいのか分からずに固まってしまう。 京王線に井の頭線以外の路線が存在することを知らず、 京王線のレールの上…

秒針が止まった日から

上野の街を歩いている。 いつもの道。 上野の街に出るときは、 日比谷線のホームから広小路口に向かう。 誰かと待ち合わせしているときは、 出口の近くの花屋で花を見ながら、 たまに何か買ったりしながら待つ。 外へ出ればすぐ、 美術館の特別展の広告のフ…

In the rain.

雨。 冬。 浮世に蔓延るしょうもない俗物ポエマーが喧しく鳴き散らかす要素が詰まった日。 恥ずかしながらも、例に漏れず私もその一人だ。 ッポ、ッポ。 今日は午前中から出かける予定があった。 目が覚め、体を起こしたのは13時。 外は小雨。私は中途半端な…