2021-01-31 よるのおと 今日は夜の音が聞こえる。 月が例の如く光っている。 夜の音は、 サティのように純粋な寂寥も、 ドビュッシーのように綺麗な夢も見せてくれるわけでもなく、 夜のどこへ逃げても私を完全な孤独へは導いてくれない。 どおぅ、どおぅ、 決して近くで鳴っているはずのないその音が聞こえるから、 この夜の向こう側を想像してしまう。 一人でないからこそ、より独り。 これに似てる。 どおぅ、どおぅ、 今日は静寂がうるさい。 私は寂しい。