二兎追う矛盾

硬い靴の底を鳴らしながら歩いて己の存在を誇示する繁華街と、 なるべく影が地面にうつらないようにと街灯の少ない道を選んで歩く住宅街。 眠れない夜に、死んだように眠る一日。 将来の希望と、未来への不安感。 人を傷つけたらいけないという倫理と快楽を…

真理は陳腐な

地下鉄は救いがない乗り物だ。 閉ざされた空間の中には数多の現実が充満していて 窓の外の景色に思いを馳せることもできない。 風景が他人の面をしている。 銀座の高級店も、チェーン店も、 コンビニも、家も、 誰からも私は歓迎されない夜だ。 世界から爪弾…

アルコールの年波

お酒を飲んで、ふと年齢を感じた。 酔いが回りやすくなったな、とか 次の日残りやすくなったな、とかで 歳を取ったなと実感する、 ということではなく、 飲み会帰りのあの羞恥を自覚する瞬間、 あの瞬間に、自分がまだ若いということを実感する。 二十代前半…

ここ最近の私

どうも、文章を綴れないストレスを別の文章を綴ることで解消してみむとする者です。 随分と近況を報告していなかったように思います。 去年の暮れに無職になり、職探しに時間を費やし、今年の6月に就職しました。 そしてその会社を一週間でクビになり、また…

2022/04/18 28:57

kurosawa-nanao.hatenablog.com 約一年前にこんな記事を書いた。 貼り付けた楽曲を久しぶりに聴いて恥を禁じ得なかった。 あんなことを書いた頃と比べても今現在の足下はもっと暗い。 一年たってもあの日の火は篝火になんてなりゃしない。 今となってはあの…

結局ハンバーガーは食べられなかった

Twitterかよ

明日への手紙

なんだか習慣になっていることがある。 明日の自分への手紙だ。 ベッドの上に一つのノートがある。 そして頭上の引き出しにはマッキーがしまってある。 思い立った時に明日の自分への手紙を書くのだ。 とはいってもToDoリストでもなんでもなく、真夜中の、体…

いつだかの昨日の遺言

カラスの鳴き声が聞こえる。 窓を叩く雨の音もおさまり、空も白みを帯びてきた。 私の今日を無視して地球は今日を始める。 どんな夜を過ごしてたのかも関係なく。 昨日から早く抜け出さなきゃ。 布団を頭から被った私の願いも無碍に 太陽は登るらしい。 誰と…

片目を瞑って視る世界

夜は静かで、暗く、不安で孤独だ。 私の片眸には、声をあげても誰にも届かない世界が映る。 その左目に映る世界は酷く寂しく有機的温度を感じることができない世界。 感じるのは、押し付けた胸が不規則に床に打ち付ける振動。 だだっ広いフロアにバスドラム…

ダリアリズムな日々

何か聞こえる 何かがこちらに叫びかけている とても大事なこと それはきっと、生きるとか死ぬとか 意味とか理由とかよりもっと大事なこと しかし、何を言っているのか聴き取れない 目の前には、竜巻状になった情報の渦 よくみてみると、全て小さな文字で構成…

良いお年を

お久しぶりです。 2021いろいろありましたね。 思えばここで自分の心情を綴るようになったのも2021年の一月でしたね。 それからというもの、自ら経験を求めに行っては傷つき、 懲りずに同じことで落ち込み、そんな一年でした。 ありがたいことに色々物書きの…

明日にはそう

いつ書いたんだろう。 今日はここに赤マッキーで 「起きろドブカス」と書きます。

整備不良の

気づいたら、職場の時計の差す時間がずれていた。 そして、これまた職場の別の場所、元々ズレていた時計の針が直っていて、 さらには気に入りの喫茶店の時計の遅れも直っていた。 変わっていないのは、日毎に早まり、毎朝ズレを直す私の腕時計だけだ。 正確…

整備不良の

気づいたら、職場の時計の差す時間がずれていた。 そして、これまた職場の別の場所、元々ズレていた時計の針が直っていて、 さらには気に入りの喫茶店の時計の遅れも直っていた。 変わっていないのは、日毎に早まり、毎朝ズレを直す私の腕時計だけだ。 正確…

この世の終わりのような絶望色をした

私は雲の出ている夜空が好きだ。 それも、雲の輪郭がはっきり見えるような空が。 いったい、どんな絵の具を使えばこんな色の風景を描けるのだろう、と空を見るたび思う。 それがまだらに散らばった空を、出来れば何も隔たりのない、空に近い場所で両手をいっ…

脱糞した

最悪だ ここ最近の腹の調子は絶不調ではあったが 少しの衝撃で生暖か やめよう 散々だ 人生で口に出してこんなにしっくりくる時がやってこようとは 散々だ もう散々だ 天国行きの奴らの吐く息は肌に合わない 呼吸ができない どこかに仲間はいないのか かれこ…

風邪をひいた

職場の厨房が寒く感じて家に帰された それから間も無く扁桃腺が膨れ上がって 計らないでもわかる高熱に襲われた 帰りの電車で気を失って、終点で駅員さんに起こされた 最寄りの駅居着いたところ、携帯がないことに気がついた 駅員さんに相談した 気だるそう…

転んだ

痛い そこで初めて自分が走っていたことに気がついた 「どうして足なんか引っかけたの?」 と聞いたら 「そっちじゃないよ」 と教えてくれた 「じゃあどっち?」 と聞いたら 「そっちじゃないどこか」 と教えてくれた 「こっちでもないから着いてこないで」 …

喪中です

この記事は見る人によっては「死」を冒涜しているととられる恐れがあるため、予めそれを理解した上で苦手な方は閲覧を控えていただきたい。 私の中で、件の彼人は死んだことにした。 大変不謹慎な話に思うだろう。しかし私は極めて利己的で、私に関わること…

虚なる花瓶

風邪を引きました。それも結構重いの。 医療機関にかかるとやはり、PCR検査に回された。 陰性ではあったが、今回の風邪で色々と怖い思いをした。 今回はその話はしないけどね。 検査を受けたのは火曜の話。 職場は優しくて、今日の今日まで休みをくれた。 ま…

ラッパのマアク

草野マサムネが「愛してる」の響きだけで強くなれる気がしたように 黒澤七尾も正露丸を買っただけで、下痢と便秘が治った気がする。

誰かの胸

今日はお医者さんの日。 なんだかんだ最近は悩みを話すようになってきた。 お医者の先生は、信用と信頼の違いを説いてきた。 信頼している人間に裏切られてもショックは受けるはずがないらしい。 信頼とは、一度の裏切りによって瓦解するものではなく、 何を…

希望の芽吹き

天気の悪い日が続いている。 昨日なんかは雨も風も強すぎて、 花は外になんか出せやしなかった。 外に置いてある、ルピナスとネモフィラのプランターも玄関の中にしまったほどだ。 ルピナスは、かなり元気に花を付けてくれているが、 実はネモフィラはあれか…

自分に都合の良いことには、猜疑心がうまく機能してくれない。 期待し過ぎてしまうから、そう簡単にうまいこといかないよな、と思えなくなってしまう。 嘘だ、裏切りだ、と糾弾したくなってしまう。 怒りを感じる自分が恥ずかしい。 悲しいことは言いたくな…

Congratulations on your Graduation

今日、電車に乗ったら、制服を身に纏った少年少女の集団が多く目についた。 その多くは身軽な格好で、花やら何やらの手提げを皆一様に手にしていた。 そっか、今日は卒業式多いんだ。 今年度卒業の学生の子達は、数多くの我慢を強いられ、数々の思い出や喜び…

あの日の篝火

山があると、次には本当に谷が待っているらしい。 いつかの昼、一丁前に仕事場としていた、亡くなったじいちゃんの部屋で一人両手で、それこそルフィが出港した時みたいに両手でガッツポーズした。 素で。 今となってはそれこそ懐かしく思える。 少し外に出…

あのね、あのさ。

あのね、 話したいことがいっぱいあってさ。 あのさ、 バイト、決まったんだ。 やりたかったこととは少し違うんだけど、 ちょっとだけ関係しているんだよ。 あのね、 すっごく嬉しくてさ、どうしても話したくなったんだけど。 あのさ、 ほかに仕事でやりたい…

しぶとい綺麗

勿忘草は、1日放っておくだけで、そこここに花殻を増やす。 私がだめな日は、花もだめになる。 今日の夜の音は私には厳しい。 だから勿忘草の花柄を摘んであげていたのだけど その時ふと、花が咲いていることに私の命を発見した。 育てているんじゃない。生…

n戦n−1敗1勝、屈辱的敗退と歴史的(黒澤調べ)一勝

さあ、私は今まで人生ってやつに何回負けただろうか。 もう数えていない。 数え切れないほど負けてきた。 時には逃げ、不戦敗も経験した。 一番の強敵。誰に勝てても、人生ってやつには今まで一度も勝てた試しがない。 何回も負けても何回負けても、人生って…

要らないものは置いてゆけ

トートバッグを買った。 仲原淳一の絵がデザインされているトートバッグだ。 昨日までは毎日、中身の整理されていないリュックを背負っていた。 読んでいる本、読んだ本、読んでいない本、潰れた頭痛薬、ページを使い切ったノートに使い切っていないノート、…