2021-01-01から1年間の記事一覧

「呪い」

ここ最近、「呪い」という言葉を耳にする機会が増えた。 というのも、昨年から放送が始まったアニメ『呪術廻戦』の大ヒットに深く関係していることは自明の理であると思う。 ざっくりとあらすじを紹介すると、 人があらゆるサムシングを呪う気持ちから生まれ…

貴婦人でもないだろうに。

日曜の朝食が好き。 今日は出かけるぞ、と意気込んで、朝の7時に起きて、 ベッドの上で体調を整えて、8時半には花瓶の水を替え、 ストレリチアも土が乾いていたから水をやった。 買った当初の写真と比べると、 冬だというのにこいつも少しずつ大きくなってい…

おいおい、嘘だろ

山田詠美の『トラッシュ』を読んでいる。 読み始めたのは一体いつだったか。 併読癖のある私は、『トラッシュ』を読み終わるまでに、 何冊も本を読み終えている。 その中には山田詠美の他の著書も何冊か含まれている。 最近読んだ中では『フリーク・ショウ』…

ふりだしに戻る。

昨日は早起きだった。 早く起きた日は1日が長い。 そんな日は受け取るものも多く、 早起きなどしなければよかったと思う日も少なくない。 しかし、昨日は充実した1日だったように思う。 上野の散歩の締めで、気に入りの喫茶店でコーヒーを飲み、 webで募集し…

失せ物:忘れた頃に見つかる 待ち人:来ず

昨日すっぽかして一時間半早まった午前の診療を終えて、 帰りの電車に乗った。 自宅の最寄駅である一駅隣で、なんとなく億劫で、 なんとなくドアが閉まるのを見送っていた。 自宅の沿線をあてもなく走るこの電車は、 今日は私をどこへ連れて行ってくれるのだ…

一杯、どうですか

一杯どうですか 何を? 大まかに分けて二つだと思う。 酒か、茶か。 私は、どちらも好きだ。 だから大抵こう訊ねられたら快く応じてきたように思う。 酒の場合。 これは一杯と言いつつ、一杯では済まないことがほとんどだ。 しかし、一杯という言葉を使う所…

がたん、ごとん

人通りの少ない、月曜日。 私はベッドの上でもう寝ようとしていた。 最近は夜の音がよく聞こえる。 出歩いている人が少ないから、 空気が澄んでいるんだろう。 比例して、車の通りも少ない。 騒がしい夜も好きだけど、 一人の時はやっぱり静かな方が好きだ。…

優良と区分されるその中でも、上位20パーセントに食い込むくらいに

2月になった。 2021の幕開けとほぼ同時にこんな生活が始まったわけだけども、 何も変わる兆しは見えない。 のらーりくらーり、歩くペースの遅くなった自分をほんの少し許していけそうな気がしてきた。そんなくらいかな。 そう、血液検査の結果が出た。 精神…

終わらないクリスマス

ここ最近は、小説を読むのも映画を観るのも、 多大なエネルギーを消費する。 もともと大好きなことなのだけど、 以前にもまして受け取り過ぎてしまうからだろうか、 疲労感を覚えてしまうようになった。 しかし何故だろう、手元にないとやはり落ち着かないと…

よるのおと

今日は夜の音が聞こえる。 月が例の如く光っている。 夜の音は、 サティのように純粋な寂寥も、 ドビュッシーのように綺麗な夢も見せてくれるわけでもなく、 夜のどこへ逃げても私を完全な孤独へは導いてくれない。 どおぅ、どおぅ、 決して近くで鳴っている…

いつか街から豆腐屋が消えた

私は、日常生活において、 感情を大事にしすぎてしまう傾向にあるように思う。 もちろん私だって、という人も少なくはないと思う。 だけど、私は一つの悩みとして抱えてしまうくらいに 感情を大事にしすぎる。 そんな、私の宝物とも言える感情の中でも、 本…

ひとおもいに

つきがうるさい でんきをけすと かーてんからつきのひかりがすける そんなにじぶんがすきなのか うっとうしい そこまでしてすがりたいか そんなにうるさくひかったって おまえはひとりだよ そんなにはっきりてらされたら きれいがすぎるばかりに みじめなだ…

盆の恩着せがまし

昨日は少し気が立っていたように思う。 自分のご機嫌を取るというのはいかに厄介な仕事なことか。 雪だ雪だ、とはしゃいでいたのにもかかわらず、 少し気に触るようなことがあれば昨日のようなことをすぐに書いてしまう。 本当は雪にまつわることを書きたか…

ヒーローには向いていない

私は電車が嫌いだ。一人で乗ることが嫌いだ。 混んでいる電車はもちろん嫌いだが、 そこそこ空いている電車が一番嫌いだ。 それこそ、空席がマダラに点在しているような電車や、 二、三ほどの半端な空席が残っている電車だ。 一つの理由は、座っている人の隣…

おもんな

起きなきゃ。 起きる、と言うのは頭をはっきりさせるために、 布団をはいでベッドから脱出すること。 花瓶が背中を押してくれるもんだと思ってた。 花瓶の水を変えなければ。大義名分。 しかし、こんなにベッドの近くにあるのに。 近くに、花瓶が、あるのに…

サシでこいよ!!

私は逃げている。 複数の追手から逃げている。 今はトンネルの中。 だが何故か、トンネルを抜けた途端、追っては消え失せて、私も追手を忘れる。 いつも思うことがある。 くるならサシで来いよ! そしたら私もちゃんとファイトポーズを取れるのに。 だが奴ら…

雲ひとつない晴天、よりも広いトイレの天井

口に出して言葉にしたら、疎まれる。 それが疎ましい。 だから文章にしてここに残した。 それを見て見てーってやっているんだから、 結局のところ同じなんだった。 だから私は、 「体調が悪ーい」「気分が悪ーい」 声に出した。 痛いの痛いの、飛んでいけ。 …

ジャージの裾が擦り切れている

午前中に起きた。 先日、芥川賞と直木賞の受賞作が発表された。 その前日に、芥川賞を受賞した、 宇佐見りんさん著『推し、燃ゆ』を偶然書店にて手に入れていた。 午前中かけて、一気に読み上げた。 ものの見事に受け取ってしまった。 まんまと打ちのめされ…

そんなことより誰か、私のコーヒーを飲む時の肘から持ちあげてしまう癖を治してくれ

マスクの隙間から漏れる息が 睫毛を揺らしてくすぐったい。 目がくしゃみをしそうだ。 困ったことに、目からくしゃみをする方法を 私は知らない。 あの馴染み深い消化不良に苦しむ。 昼の月も全く厭なものだ。 どいつもこいつも、綺麗だの抒情的だの 囃し立…

110円の温もり

昨日の自分に託された、クソみたいな朝が始まった。 親父からの電話だ。夢の中で浮気していた父だ。 普通に真面目な父親だ。 看護師の管理職をやっている父親は、 (なんかこの間聞いた時は今訪問看護で忙しいとか聞いたけどよく知らない。) 私の目覚ましが…

朝の12時

あの歳で、 親父が浮気している夢を見た。 朝、親父の電話で目が覚めた。 無視した。 かけなおした。

お願いします。敬体、常体混じっているけど、本当に色んな人に読んで欲しい。

ごめんなさい。 真面目な話をします。 愛なんて大層なものは望みません。 無様なことは重々承知した上で、 心配や同情のようなものが欲しいのです。 私は、先月末、仕事をやめました。 もともと蓄積されていた心の膿のような澱がいよいよ爆発し、 逃げるよう…

クレ

どうやら、生きなければならないらしい。 強迫観念に襲われる。 半ば強制的に意識させられる状況下に置かれると、 殊更大義に思てくることが不思議。 どうやら、金が必要らしい。 私は金を産む術を持たない。 喉が痛い。 水を飲むのには金がかかるらしい。 …

一月の蠅

処方された薬が切れた。 そんな夜に友達が電話をかけてきた。 もちろんこの時間にかかってくる電話に要件などあるはずはなく、 だらだらと、一時間程度の会話を済ませ、 「ねむい、おやすみ」 と、彼女は電話を切った。 人とのコミュニケーションは、場合に…

落伍者の朝は今日も遅い。

役所に行かなきゃならなかった。 起きたのは朝の15時。 役所に電話をかけた。 必要書類が足りなくて無駄足になることを先に気づいた。 役所は諦めた。きっと行くのは数週間後だろう。 誰か引きずって連れていってくれないかな。 昨日の夜は、寂しくて、 怖い…

約束が欲しい。 それがあれば生きていける。 誰か、私と約束をしてください。 生きたいです。

鏡よ鏡

私は、愛の人間だ。 私の長所は人を信じる力が強いことだ。 何者かになりたくて、なれなかった私は、 せめて、と、人を愛し、信じることから始めた。 そうして自分を愛していた。 与うべき対象に無償の愛を無限に齎せる人間だ。 信じる力が強い人間にしかな…

偶には

今日は何もしなかった。 寝巻きからジャージに着替え、 ずっと寝転んでいた。 なんとなく足を動かしたくて、 件の近所の喫茶店に出てきた。 閉店一時間前。 ジャージを着て出かけるのなんて何年ぶりだろう。 普段の自分なら変なプライドが邪魔をして絶対にそ…

春の朝を

この時間は、やはり気持ちが溢れてしまう。 こうして、半分落ち掛けている意識の中、 白い画面と向き合っているのだが、 私の不信はどこに起因しているのか、 誰かに裏切られた積み重ねか、 人の期待に対して自分が裏切ってしまった積み重ねか、 どちらの結…

雨のサティ

激しい雷雨の中 暗い部屋で ジムノペディの一番を流し、 煙を炊いて 静かに ねむりたい。