この世の終わりのような絶望色をした

私は雲の出ている夜空が好きだ。

 

それも、雲の輪郭がはっきり見えるような空が。

 

いったい、どんな絵の具を使えばこんな色の風景を描けるのだろう、と空を見るたび思う。

 

それがまだらに散らばった空を、出来れば何も隔たりのない、空に近い場所で両手をいっぱいに広げて仰ぎたい、という願望を持っている。

 

でも私は知っている。

 

雲がこんなに綺麗に見える夜は月が綺麗に輝いているからと言うことを。

 

美しいのは雲なのに、それを美しくしているのは月の光なんだって。

 

そのことになにか悔しみのような気持ちを覚える今日この頃。

 

と、久しぶりにここで文章を綴っているのだが、ここまで書いて私が耳打ちしてきた。

 

悔しみ、じゃなくて悔しさじゃない?

 

確かに、おかしな耳障りだと思った。

 

悔しみ、侘み、寂しみ、お刺身。

 

おやすみ

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