いつだかの昨日の遺言

カラスの鳴き声が聞こえる。

 

窓を叩く雨の音もおさまり、空も白みを帯びてきた。

 

私の今日を無視して地球は今日を始める。

 

どんな夜を過ごしてたのかも関係なく。

 

昨日から早く抜け出さなきゃ。

 

布団を頭から被った私の願いも無碍に

 

太陽は登るらしい。

 

誰とも繋がりのない一人の寂寥を引きずったまま

 

昨日と地続きの『昨日』を、今日へと進まない昨日を一日を繰り返すらしい。

 

やっと咲きはじめようとする頃の花も、

 

羞恥に毒されて一向に芽を出さない。

 

何をすればいいのか、わかる頃には今日になっているのかな。

 

いや、きっと今日になる頃には、こんなことを考えていたことも忘れているだろう。

 

 

f:id:kurosawa_nanao:20220406034254j:image

 

 

 

ほら、この通り