light

なんだかんだ、光が恋しい。

 

また、光に逃げてきた。

 

君と会えなくなってから私は、

 

闇にばっかり逃げていたように思う。

 

闇を探せるうちはまだ光の当たる場所にいたんだと思う。

 

ある時日本に長い夜が来た。

 

私にはあまり実感がなかった。

 

申し訳ないけど、人の苦しみは私にはわからない。

 

けれど、

 

私にもようやく夜が来たみたいだ。

 

真っ当に悲しみ、真っ当に苦しみ、

 

そして真っ当にもがこうとしている。

 

 

影を見たい時は、部屋を暗くして、

 

できるだけシャープに光を当てる。

 

闇の中でしか見えない影があることを知った。

 

朝が来ればやがてこの影が見えなくなるならば、

 

こんな夜早く明けてしまえ、

 

今はそう思う。

 

 

 

今夜は、部屋のカーテンは閉めずに、

 

暗くなければ見えない小さな光を眺めて、

 

長澤知之を聴いて寝ようと思う。

 

みんな幸せになればいいのに。

 

元気でいようね、おやすみ。


長澤知之 / 密なハコ